司馬遼太郎―アジアへの手紙
を読了。
街道をゆくでおなじみの須田剋太画伯をはじめ、多くの作家、編集者などへの手紙(と手紙写真)と、その手紙を受け取られた方から寄せられた思い出話で構成されている。
以前も書いたが、司馬さんの手紙には、受け取られた方への限りなく温かい眼差しが注がれており、司馬さんが他の人から「人たらし」と呼ばれていたのも頷ける。
手紙の中で印象深いのは、近藤紘一さんへの弔辞で、まるで生き急ぐようにして亡くなった事への哀惜の情に溢れている。
また、他にも
草原の記 (新潮文庫)
で主人公となったツェベクマさん来日の際の心からのおもてなしなど、心温まるエピソードも多数掲載されている。
司馬さんの人柄に触れる事の出来る、素敵な本であった。
1 Comments:
2008年10月9日 14:25
『司馬遼太郎アジアへの手紙』、早速購入しました。台湾紀行の蔡さんへの手紙も載ってますね。楽しみ。
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