感度の悪さ

街道をゆく (40) (朝日文芸文庫)

で司馬さんが、台湾総統・李登輝氏(1993年当時)と対談を行った際、影響力が高い事柄ながら、新聞各紙が軒並み取り上げなかった事について、その感度の悪さを嘆いておられたという。

近年、事件等が発生した場合の記事が各紙似通っている事に気付かされることがある。
政治なら首相・大臣、事件なら警察が公表した内容をそのまま伝えているに過ぎないからだと私には感ぜられる。

独自の取材といったものは行われているのか?
行われているとすれば、被害者のプライバシーを暴くことと、弱り目の人間を叩くことぐらいではないか?

自身の権力に寄りかかり、権力からの発せられる情報を報道するのみ、これでは戦前の大本営発表ではないか?

最近の報道を見ていて強く思う。
「もう、うんざり」だ。

司馬さんの普段の姿に触れることの出来る一冊。

 『街道をゆく』最後の担当編集者で、現在『週刊朝日』誌で

週刊司馬遼太郎―土方歳三血風録/永遠の竜馬/信長のみち/「功名が辻」の世界 (週刊朝日MOOK)
週刊司馬遼太郎 2 (2) (週刊朝日MOOK)
週刊司馬遼太郎 (3) (週刊朝日MOOK) (週刊朝日MOOK)

を連載されている村井重俊氏が、司馬さんとの思い出を綴った

街道をついてゆく 司馬遼太郎番の6年間

が発売されていたので、早速購入しました。

司馬さんへの思いが伝わってくる文章で、微笑みながら、かつ羨望の思いで読んでます。

また、読み終わったら、感想など書きたいと思います。

スリッパがお好み

 我が家のなつは、スリッパがお好み。
しかも、トイレのもの限定です。
可愛いかったので一枚。

【お尻のほっぺ】座布団の上でスリッパを噛む柴犬

遅ればせながら、家族紹介。

 我が家のやんちゃ坊主、なつ(♀)です。
遊んでたのに、お家に入れられ、少し不機嫌です。

【お尻のほっぺ】ゲージから覗く柴犬

「一方聞いて沙汰するな」

 大河ドラマ「篤姫」が面白くて、
幕末の大奥―天璋院と薩摩藩 (岩波新書 新赤版 1109)
を購入、早速読んでみました。

 大奥について、これまで研究が進んでおらず、ここ最近の資料発見により研究が進みはじめた、等興味深く読ませていただきました。
ところで。
江戸城明け渡し後、城に残された宝物について、幕府側から描かれた本書では大村益次郎らにより略奪と表現されています。ところが大村益次郎を主人公にした

花神 (下巻) (新潮文庫)

では軍費調達のために宝物を売却したと表現されてます。

 まさに「一方聞いて沙汰するな」。

 でもやっぱり私には、軍費調達がしっくり来るんですけどね。

国語教育

 「せいぜい頑張って下さい。」
ギョーザ問題は国民意識が高いから、しっかり調べて下さい。」

上記の発言は、福田首相が、一件はこれからオリンピックで頑張ろうとしている選手に、もう一件は中国調査当局に語ったとされる言葉であり、案の定、国民から叩かれた。
それぞれ、「一生懸命頑張って下さい。我々も全力で応援します。」、「ギョーザ問題は国民の生命に関わる問題です。しっかり調査して下さい。」とでも発言しておれば、国民の反応は違ったものになったに違いない。

ところで、現在学校教育問題でゆとり教育の見直しが叫ばれている。実際、検討委員会からも見直し案も提示されている。
その見直し案の中で、国語教育がまた減少されることとなりそうである。

個人の資質の問題ももちろんあるが、戦前の国語教育を受けてきた首相を始め政治家達の発言内容のお粗末さを見ていると、新たな見直し案で更に国語教育の減少された子供達が大人となり、その世代の人が政治家となった場合の発言内容に危惧を覚えてしまう。

国語は教育の根幹であり、もっと授業時間を増やすべきであると考えるが、如何だろう?

新潮100冊検定、上級合格!

 嬉しがって、合格証をページの最後に貼ってみました。
良かったら見てみてください。
あと、
狼王ロボ (集英社文庫 シ 3-7 シートン動物記)
って、実在していたのですね。創作だと思ってました。驚きです。

2008.9.29追記
その後、集英社文庫よりシートン動物記のシリーズが二冊発売されており、それぞれ面白いので紹介します。

ぎざ耳ウサギの冒険 (集英社文庫 シ 3-8 シートン動物記)
愛犬ビンゴ (集英社文庫 シ 3-9 シートン動物記)

よかったら、読んでみて下さい。
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言葉を持たざる者への報道について

 ここ最近言葉を持たざる者への(発言者は「批評」というのだろうが)誹謗・中傷が相次いでいる。

天皇東宮等、皇室御一家に対するそれだ。
特殊な立場から、発言が制限されている人々に対しての報道は、誹謗・中傷でさえなく、ましてや批評であるはずもなく、イジメが行われているように私には映る。

無差別殺人、学校でのイジメ、親殺し、子殺し、と根が同じに思えてならない。