司馬さんの推理小説

 以前紹介しました、司馬さん唯一の推理小説、

古寺炎上 (1962年) (角川小説新書)

を読了しました。

「古寺炎上」と「豚と薔薇」の二編収録されていて、前者は司馬さんが新聞記者時代に遭遇した1950年(昭和25年)の金閣寺放火事件を題材にしてます。

「筆者のことば」に『…もう二度と書こうと思わないが…』とある通り、推理小説の形は採りつつも推理小説になりきっておらず、二度と書かなかったのも分かる気がします。

何か推理小説という枠が、司馬さんの文体には、合わない気がするのです。

司馬さん唯一のという付加価値を除いても、結末までの展開が面白く最後まで楽しんで読めました。
但し「古寺炎上」では全てのナゾが解決した訳ではないため、少し消化不良ですが(^_^;)

私は週明けには図書館に返却しますので、最寄りの方で、興味のある方は手にとってみて下さい。

0 Comments:

コメントを投稿

このblogのコメント欄は、リアルタイム表示ではありません。掲載まで多少の時間がかかること、また掲載致しかねる場合があることを予め御了承ください。