源氏物語の凄み

 大塚ひかりさん訳、

源氏物語〈第2巻〉花散里~少女 (ちくま文庫)

を読了。

今回は源氏物語の内、『花散里(はなちるさと)』〜『少女(おとめ)』を収録している。

大塚ひかり版源氏物語のウリの一つは何といっても、源氏物語のナビゲーターを務める〈ひかりナビ〉の存在であろう。

〈ひかりナビ〉で紹介される、文中に登場する古代中国の故事や様々な引き歌の数々。
それらを平安貴族達は理解し、読んでいたのである。

紫式部が仕掛け、そしてそれに応える読者。
私は、平安貴族達の博識に驚きを禁じ得ない。

『あさきゆめみし』では得られない刺激が、この源氏物語にはある。

是非書店で手にとって頂きたい。

なお、巻末付録として、『平安京周辺図・平安京全体図』、『主要官職の職務官位一覧』及び『主要人物の昇進の早さ』が収録されている。

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